エノアールカフェとビッグイシュー

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 秋のさわやかなお休み、お散歩には最高の季節です。
 本屋を営む友人は、『DEAR キクチさんブルーテント村とチョコレート』(絵・文 いちむらみさこキョートット出版)という本の書評を書くことに。代々木公園でエノアール(絵のある)カフェをやっているというホームレス・アーティストのいちむらみさこさんの昨年出版されたものです。
 「東京にいるんだから、彼女に会って書評を書きたい」ということで、私はお供に誘われ原宿で待ち合わせ。
 「ブルーテント村だから住所はないし、代々木公園って広いから会えないかも」なんて言いながら、ブルーテントが見えると、「いちむらみさこさん、エノアールカフェを知りませんか?」と道々尋ねながらのお散歩。
 1990年代から公園脇でフリマを出しているというおじさまの場合。「今はブルーテント村は撤去されてないわよ。でも、突き当りを右に‥‥」と昔話を交えながら教えてくださいました。
 この辺かな? ときょろきょろ。遠見で「あの人女性じゃない?」ホームレスの女性が、毛並みのふさふさしたでっかい猫を抱えています。
 「エノアールカフェはあそこ」と教えてもらうと、「やったー」という気分です。
 入り口には招き猫。木には絵がかかっています。そこのテント周りはちょっと華やか。道路を隔てて公園のあちら側は「NPOまつり」ということですごいにぎやか。
 先客の方が、いちむらさんへインタビューの最中です。
 フルーツティーを始め、たくさんのお茶のメニューがかけられている静かな森のカフェ。そしてお代は物々交換。童話に出てきそうな設定です。「夢のよう」という言葉がぴったりな不思議な空間です。
 お仲間の小川てつオさんも「ホームレス文化を考える」とブログや本を出しておられます。
 ホームレスの話はTVや新聞で話題になる程度で、現実味がなかったのですが、「暮らし」を考える原点に、最小の家財道具、雨・風しのぐ、そこで一緒に暮らしていく人々の「村」があることが見えてきます。男性中心の村ですから、女性は強烈な個性でちょうどいい、とか。
 実は私まだいちむらさんの本は読んでいないのですが、その前にお訪ねしてしまいました。
 友人曰く「いちむらさんの生活はエレガントよね」。
 なんだか私たち二人の散歩は、とても不思議な異世界にでも出かけたような気分でした。

 話は飛びますが、夏の終わりに、娘が「面白いよ!」と勧めるので、『ビッグイシュー』という雑誌を買い始めました。(雑誌はまず、買うことはないのですが、これはちょっと楽しみ!)ホームレスの人たちが販売する雑誌です。
 世の中フリーペーパーだらけで、“ゴミ製造”っていう気がして嫌気がさしていたのですが、フリーペーパー配りの赤いにぎやかな人たちの横で、じっと黙って立ち続けているおじさん。売れるのかなぁ、と心配になる『ビッグイシュー』です。
 なんだか急にホームレスの人が私の生活に溶け込んできた感じがします。

※我が家の駅の近くには、以前、アル中のホームレスの人がいたので、私としては、とても近づきたくはなかったのです。でも、ホームレスにはいろんな事情もあることも。住所がないので就職できない、という社会の悪循環があるようです。ニートとの違いもあるし‥‥。ホームレスであるかないかより、仕事に就けるか就けないか、ということが大事なのかも。
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by artemis-journal | 2006-10-25 20:13
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