人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ブログとコミュニティ

アルテミスのトップページはこちらへ。
 先日、久しぶりに立ち読みをしました。『「つながり」という危ない快楽』(速水由起子/筑摩書房)。私の中で、ひっかかっていたことをすっきりさせてくれた本でした。雑誌『AERA』でおなじみのジャーナリストの方の本ですので、読みやすかったです。
 話は飛びますが、前回触れた毎日更新の木戸満知子さんのブログ「ちあの散歩道」ですが、ご本人が「書く」作業に迷いを感じた、と書かれていて、わかる気がしていました。
 私は日々更新ということはできないのですが、自分の思いをまとめて行く作業として公開日記のような形をとってみました。このブログという場で書くことは、相互コミュニケーションという感じではなく、見ず知らずの相手にも「こんなヤツか」と思ってもらえる素材のように思い書いてました。
 今はブログ、それもMIXIが主流で、娘は「日記って楽しいね!」と、とてもうれしそうです。マイミクは自分色の友だちをつなげて、どんどん広がっていく感じでしょうか。
 PCや携帯電話・メールの交流はほんと気楽。手書きの手紙なぞ、今や芸術作品になってしまった感です。
 小学生ブログもにぎわっているそうで、親がマナーを教えながら、管理し‥‥、どこかで教室が開かれ‥‥、と本日の新聞紙面にありました。
 2ちゃんねるとか掲示板とか、ここまでやるか、というような誹謗中傷や、内部告発など、限界を極めたような場もできました。
 友人は「2ちゃんねるというのは、本音が聞けて面白い」というようなことを言ってましたが、それは彼女が社会学を学び、自我の確立がある程度できているからだろう、と思っていますが。2ちゃんねるは居心地悪いけれど、使える内容があるな、と「使い方」を伝授してもらいほ~、と感心。でも、あそこにいるのは居心地悪そう。
 私はどっと降ってくるSPAMメールは、私の愛するPCが穢れる、とバサッと削除ですし、昔は楽しんでメーリスにもいくつか入っていたのですが‥‥。
 批判を受けるのが億劫で、核心に触れるような場では、何か発言すると相手を傷つける=私が傷つくのでは、と自己防衛に入ってしまっています。(物腰やわらかく、そんな風に見えないそうですが。)
 個性なので認めていただくしかないのですが、知らず知らず私はとってもストレートなもの言いをするようで(自覚症状が薄い)、気を抜くと、娘を筆頭に家族から「その言い方はないでしょ」と注意を受けます。息子も娘もすっごく気を使った表現(絵文字とか)が身についていますから。親や学校が教育せずとも、社会で学ぶ場があったのだという証拠でもあります。
 で、MIXIはその点、お友達からの招待なので、結構良いらしいのです。「つながり」回帰で、娘は小学校の友だち再会とか、外国で友だちに会う、とか本当にMIXIさまさま。うまく活用しています。
 そのMIXI内のコミュニティの排除論とか、階層社会を作っていくことを無意識(?)に望んでいる人たちのことなど、「社会の目」で見た速水さんの文章に納得。
 3人集まれば社会。その最小単位の「社会性」を十分身につけられず大きくなった感が強い現代人。過保護と放任の格差かしら。小学生の頃からローカルコミュニティから逃げられる、居心地の良いバーチャルコミュニティ(ブログとか)を放浪するようになるのは、ちょっと怖いかも。
 生活の基本は、食べたり、買い物したり、電車に乗ったりすることなんですよね。
 「そこんところ、よろしく!」ってことで。
by artemis-journal | 2006-08-09 11:19
<< 心のパワー 7月のアート >>