人気ブログランキング | 話題のタグを見る

5月の潮流

 アルテミスのトップページはこちらへ。
 明るいニュースが少ない昨今。水俣病も50年。被害データはできるだけ少なく見積もるチェルノブイリ20年。共に私にはゆかりある事件。
 沖縄基地のなんとも言えない合意。政治外交では、北朝鮮拉致問題解決協力とグアム移転費用負担を上手に組み合わせ、アメリカに乗せられてしまった感。アメリカの傀儡と言われることを、なんとも思わず、何かというと「日米同盟」と豪語する日本の総理大臣。そこで、愛国心へと導かれる憲法改正に私はおろおろ。隣国からの要望に、対話がどうの、というのは口先だけでやり過ごす人。日本が嫌われ者になっていくと、世界では相手にされないだろうな。「愛国者」としては、恥ずかしいし、情けないし、海外の友人には弁明の余地なし。
 そして誠に恐ろしげな共謀罪法案。自身に降りかかるかもしれない、と考えている人はいったい何パーセント?私には友だちが減っていくかもね。「あの人とは付き合わない方が身のためだよ」とか。
 産科医、小児科医が減っていき、小さな村には医者も医療機器も一層減ってしまいました。市町村合併で公費(人件費)が増え、国からの自治体へ補助金を減らし「痛み分け(押し付け?)」の小泉流削減。
 地元武蔵野市では、新市長の公約は、多数派の野党自民に圧しまくられ、理想から離れていきます。(自民系の“野次チラシ”が時々撒かれるのですが、オジイサマをはじめ女性の品のなさに、がっくりします。でも、これが本質だったりして。)
 高齢者や障害者の介護保険も見直しで値上がり。友人は借りている介護ベッドの給付が受けられなくなるから、どうしたものやら、と悩んでました。
 義務教育においては、学校現場の先生もお困りの様子で、親の私は「頼りは塾かしらね」、と育ち盛りの子に対して、数年先の「改定」を待ってはいられません。わが子たちはゆとり教育の被害者層、なんて呼ばれてますから。(所得で成績が変わるのは、多分に教育費によるようです。)
 スポーツ界も伊のサッカーに八百長話(サッカーは潔いと思ってたのにがっかり)、ボクシングの亀田兄弟を持ち上げるメディアの節操はなし。
 TVのバラエティ番組に出る政治家が「有名人」となり、政治がお茶の間に来たのは良いのですが、でも、ちょっとわびしい気持ちになります。有名人の政治家なのか、政治家として有名なのか?
 逆に緒方貞子さんが政治に参画せずにやってこられたことに、経緯を評したいですが、彼女のような方が政治家だったら、とあり得ないことを願ってしまいます。
 TVドラマは韓国の純愛が人気で、単純な感動ものが受けるのは、ピュアで批判すべきことではないのですが、でも、じっくり向き合わされてしまう作品や、心の奥底でじんわり残るタイプが流行らないのも、さみしいです。「子どもじみたものばっかり」という言葉は当を得て妙。
 先日の観た『かもめ食堂』は、派手な感動シーンはなく、穏やかな作品で、とてもよかったのですが、客はまばらだし、メジャーにはなれない映画だと痛感。(もう少し客が入るかと思った)
 そんなマイナー好みの私は、清濁併せ呑むことも苦手。この頃は生きにくいなぁ。私のようなおばちゃんが仕事をしつつ家庭を運営する、っていうことは、社会保障(給食とかもね!)がしっかりしているからこそできるもの。流れとして男女共同参画もジェンダーフリーも、根付かないまま芽を摘もうとしています。実情は女性の方が男性より明らかに元気だから、良い仕事をするようですが、私たち家庭の主婦の就労は、縛りがきつくて、働くモチベーションは下がります。
 所得格差が広がっているのが見えにくいのかもしれません。ともかく「基本的生活」だけは誰でも(外国人でも)安心して送れるような社会制度を願っているのですが‥‥。
 若者がネット株で儲けるのは、なんとも労働意欲がそがれると思います。時給1000円で働くのが空しくなってしまいませんか? ニートって夢食う獏なの? それとも、単に働く能力が乏しいだけ? 働かない人が増えれば、GDPは下がります。外注、パート、と正社員扱いが減っているのは、経費削減、つまり保障なしで良いわけです。過去の終身雇用制度から労働形態変わって、社会保障は随分変わってきたのだと思います。
 5月もここまできて、そろそろ新人が新人としてちやほや扱われず、本来業務への移行で疲れが出る頃。どうぞくじけずにがんばって欲しい新社会人たちです。若者の頑張りで、おばちゃんも頑張る元気が出てきます。くれぐれもニートを選ばないでね! 
by artemis-journal | 2006-05-14 13:07
<< ニュースの「死」 食事作り >>