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春の栄養

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 昔、満月の晩に皆で集ってキャンドルだけの明かりで語り合う会を懐かしく思い出していました。夕暮れに三々五々集まり、持ち寄った夕食の後、キャンドルを囲み、話を聞く、思いを話すというものでした。いつも10人近くは集まっていたような記憶があります。
 今は、そういう感じで自分の気持ちを話す、あるいは人の話をじっくり聞くというチャンスが少なくなってしまいました。ワークショップへの参加もとんとご無沙汰の数年。自分との向き合う時間というのもなかなかないなぁ‥‥。せいぜい夕方1時間ほどのお茶の時間だけだなぁ。
 ベッドに倒れこむ時、いつも開く本(タロットの関連)で、昨夜は自分を見つめなおす、とか今一度反省を、というようなページばかりをめくることに。
 この頃は朝の祈りもサラッとしてきてしまったので、また、からだの芯に共振するような感じにしたいな、とちょっと気を使っていた矢先。ここで生活も仕事も今一度仕切り直しだな、と思っているところです。
 そんな低調な中で、先週は、友人の住む桜の名所の国立(くにたち)へ。友人の案内でマグノリアの美しいレストランでのランチや、大好きな紅茶のおいしいお店でお買い物。
 その日のテーマは岡部版画出版のショールーム、ギャラリーKORINO。マンダラを描かれる前田常作さんのシルクスクリーン展です。中国の12星座をモチーフにしたマンダラはちょっとユニークで面白かったです。今月からは「花マンダラ展」なので、もう一度出かけることになりそうです。今の私の気持ちには、前田さんの作品はぴったり。深く自分を見つめる、という作業無くしてマンダラは描けないでしょう。シルクスクリーンを30数色版を重ねていくという地道な作業。ひとつひとつはとても細かいものを、正確に丹念に仕上げていく工房の技術というか気質に関心してしまいます。私の好きな草間弥生さんの作品も手がけていらっしゃるそうで、これからKORINOへ出かける楽しみができそうです。
 一緒に行った友人は、透明な明るさの持ち主でとっても素敵な方。お宅を訪ねて、またまた刺激を受けて帰ってきました。仕事部屋の見晴らしが良くて(物書きなので、良い仕事場が重要だろうけれど)、上手にレイアウトされた机や本棚。我が部屋もきれいにしたい!!という衝動にかられてしまいましたが、手付かずの現実。
 こどもも同じぐらいの年齢だし、並んでいるCDが大貫妙子だったり、ジャック・ジョンソンだったりと音楽の趣味が似ているのにも、安心感を持ってしまいます。20年近くの古い友人ですが、なかなか会う機会はなく、この頃ご近所になったこともあって、少しずつ交流を再開、という感じです。
 今まで、私の生活は目先の事をこなすだけだったので、やっと少し、余裕が見え始めた兆しを感じているところです。
 この半年、仕事は人手不足で大変だったのですが、このところ、新しいスタッフが増え、新風を吹き込んでくれています。女たちにとって、もっと良い職の場となるように、と思いを高めています。でも、なかなか給与には反映できないのが悩み。“すごワル”の時給でも、時間の自由、その他の条件は整えていかなきゃ‥‥。
 フランスの雇用促進法(2年間は理由の如何に関わらず解雇できる)で、若者が氾濫を起こしたけれど、雇用側としては、どんなに仕事をしない人でも辞めさせられない、というのは困ります。かといって、今の日本のように、キャリアアップと転職ばかりされても、雇用側は、せっかくここまで育てたのに‥‥、と空しい思いもあります。また、起業が簡単にできるのは良いのですが、廃業も相当数あるのでは? 日本経済にとって、いったいどうなのでしょう?
 なんにしても、仕事場では私自身がよどんでいると、スタッフたちのやる気を失わせてしまうよ、と自戒しています。そのためには、私自身に栄養を与えないとね。
 
by artemis-journal | 2006-04-05 15:31
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